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毎朝、摺漆のスプーンで
ギリシャ風ヨーグルトを食べてます
汁椀、飯椀、八角箸と漆製品を扱うようになったら、
どうしても漆のスプーンも使いたくなりました。
だって、スプーンを口に入れた瞬間の食感、いや触感は、
金属製より木製の方が、どう考えても心地よさそうじゃないですか。
そこで今年2月、京都の下出蒔絵司所を訪ねて、
下出先生に漆のスプーンの試作をお願いしたのです。
四月三日、スタイリッシュなスプーンが色違いで3点、届きました。
京都の下出蒔絵司所より、摺漆のスプーンが色違いで3点届きました |
早速手に持つと、軽い。
そして、スプーンを口に入れると、思った通り。
木のぬくもりが唇につたわり、口触りがなんとも心地良い。
さて、このスプーン、何を食べるのに使おうか?
竹製なので、スプーンの凹んでいる部分(専門用語で「つぼ」と呼ぶ)
は浅めだし、スタイリッシュなスプーンだけあって
「つぼ」の幅も3㎝くらいで小さめです。
だから、具がゴロゴロしているカレーやシチューには不向きっぽい。
雑炊、粥、スープ、はたまたチリコンカルネなんかを、
おしとやかに食べるにはちょうど良いかも、
なーんて思いを巡らしている時、頭に浮かんだ。
そうだ、毎朝食べている、ギリシャ風ヨーグルトを食べるのに使おう。
三年ほど前の人間ドックで、私、骨密度が低いと指摘されました。
まったくもって想定外。
それも、「骨粗鬆症にまっしぐら」的な指摘を受けて、
「エッー、なんで?」と心の中で叫んでしまった。
でも冷静に考えると、原因に心当たりがありました。
実は、私、牛乳が大嫌い。
だから、中学の給食が終了して以来、
牛乳を一滴も飲んだことないんです。
当然、ホワイトシチューの様な牛乳臭い料理も一切ダメ。
これじゃー、骨密度が低くなるのも必然です。
さすがに骨粗鬆症は、まっぴらごめん。
でも牛乳は、鉄砲を突きつけられても飲みたくない。
そこで、サプリメントを飲んだりしてました。
ある日、我が家の冷蔵庫にギリシャヨーグルトなるモノが鎮座していた。
カミさん曰く、「これなら牛乳っぽくないから食べられるかも」。
で、試しに食べたら、食べられた。
と言うか、その濃厚な味わいを旨い
とさえ思った。
偶然とは続くモノ。その時、数年前に、
だしとり鍋のメーカーさんである、新越ワークスさんに、
「水切りヨーグルトポット」なる商品をいただいたのを思い出した。
ヨーグルトを水切りすると、
クリーミーで濃厚な味わいのギリシャ風ヨーグルトに変身するのです。
以来、毎朝の食卓に水切りヨーグルトは欠かせない存在になった。
そして、骨密度が正常値に戻ったのですから、ヨーグルト様様であります。
てな訳で、毎朝、水切りヨーグルトを
スタイリッシュな摺漆のスプーンで優雅に食べてます。
小ぶりのスプーンにねっとりしたヨーグルトを
こんもり盛ると、大食いの私にも丁度一口サイズになる。
私の趣味やライフスタイルを押しつけるつもりは、
決してございませんが・・・
よろしければ、
漆のスプーンやギリシャ風ヨーグルトのある暮らし
をご体感くださいませ。
新しい、そして、新鮮な発見がありますから。
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築地仲卸 伏高 三代目店主 |