鰹節の伏高トップページ伏高コラム/レシピ築地の風景

黒川 春男

築地の風景

by 築地本店店長、黒川春男

2010 19

 昨日の朝、いつもの通り、朝シャワーを浴びようと、コックを廻す。いつまで経ってもお湯にならない。給湯のパネルを見ると14の数字が点滅している。電源を入れ直してもダメ。時間が迫っている。慌てて鍋でお湯を沸かして、朝シャンだけして出勤した。

 

午後三時に帰宅してしばらくすると、点検を頼んでいた東京ガスのサービスマンがやってきた。東京ガスのサービス部門は最近ライフバルと社名変更。このサービスマン、やけに若い。玄関横の給湯器のカバーを外し、しばらく点検していたが、「修理しても無駄ですね、交換した方が、ボロボロですから」。確かに湯釜は茶色く変色している。「寿命は十年から十二年ですから。近くに銭湯あります?」とあっさり言われても。あとで見積もりファックスしますからと帰って行った。

 

銭湯なんかこの近くにはない。月島に一軒あった様な気がするが、着替えるのも面倒だし、帰りに湯冷めしそうだ。「お台場の大江戸温泉物語に行くのは?」と、うちのやつ。友達夫婦が行ってきたそうだ。入場料三千円。プラス飲み食いで二千円。お風呂も色々あるし、半日は過ごせるという。風呂のバイキングなんて御免だ。

 

そこへファックス。給湯器交換と工事費込みで十九万三千円。しかも工事は来月二日午後だという。何だって、一週間風呂なしだって!! 早速インターネットで他を探す。いろいろな会社が続々とみつかる。給湯器本体の値段も工事費も千差万別で頭はパニック状態。決められず、昨夜は風呂なしで寝た。

 

翌日、今日は休市、朝からインターネットに向かう。やっとみつけた。「とにかく今すぐ! とにかく安く! 給湯110番 湯ネットへ」、「その日のうちに、お風呂に入れます。レンタル給湯器も設置できます」工事費込みの値段もライフバルの半額ほどだ。なんかよさそう、ここに決めたと意気込んで電話をすると、「この時期は依頼が多くて、今日は担当者が出払ってまして、明日、見積もりに伺いますが、工事に入れるのはいつになるか」との返事。「その日のうちに」との謳い文句はどうしたの? とがっかりして電話を切った。

 

ルールも判らないでテレビ中継のカーリング競技を見ていたうちのやつが、いつの間にか管理人さんから、このマンションの大多数が利用している工事会社の電話番号を聞き出し、そこに電話をしている。「昼過ぎに見積もりに来てくれるって」。はや!! やがて、係員がやってきて点検。さすが馴染みのマンションなのか、仕事も早い。さらに一時間後に工事に入れるとか。はや!! 「現金だといくら安くなるの」と値切る姿に感動する。浮いた分で大江戸温泉物語に行って、ふぐでもごちせねば。

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