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2002年9月27日にお客様に差し上げたメールです。

題して「肉じゃがはどうやって作りますか?」

このメールがきっかけで、お客様から数々の美味しい肉じゃがの作り方を教えていただき、 それが「あなたのレシピ」のコーナーにつながりました。



あらためまして、おはようございます。
伏高の中野です。

一昨日の水曜日、NHKの「ためしてガッテン」をご覧になった
方も多いかと存じます。

「肉じゃが」がテーマだったのですが、見ているうちに、
ビックリするやら悲しくなるやら。最後は、

「この商売を続けて本当
に良いのだろうか?」
と、不安になってしまいました。

「60〜70℃の温度帯でジャガイモを10分間茹でれば、
 ジャガイモの形は崩れにくい」
 
「味をしみさせるには・・・(ごめんなさい、忘れました)」

などと、いかにも「ためしてガッテン」風な進行に頷きつつ、
見ておりましたが、最後の最後まで、

『材料を水で煮て、醤油と砂糖で味つけ』

が作り方の基本でした。

ダシなんて使わないのです。
(一応、日本料理店の板前さんの作るダシを使った肉じゃがが
 ほんのちょっと紹介されていましたが・・・)
 
ここで、いささか驚きまして、カミサンに聞いてみました。

「肉じゃがって普通はダシを使わないで作るの?」

カミサン曰く、

「私はダシを使って作るわよ。確かベターホーム(料理学校です)
 でもダシ汁を使うと教えてくれた筈。でも今時のことだから、
 世間の大半は面倒くさがってダシなんか使わないのかもね。」

そして、

「これじゃあ、かつお節なんか売れる訳ないわよね」

ときたもんだ。
 
確かに肉からダシも出るのでしょうが、それだけに頼っていたら
醤油と砂糖をかなり入れないと味がしないんじゃないですかね。
そしたら結局は肉の味もジャガイモの味もありゃしない。

酔っぱらっていたせいもあり、

「かつお節を使わないで肉じゃが作る奴なんぞは、醤油と砂糖の
 摂りすぎで、みんな成人病になっちゃうんだ・・・」
 
「せめて化学調味料でも使えばいいのに、でも今時の人はそれさえ
 面倒なのだろうか?」

「ほんとは、こんな時こそ粉だしの出番なのに・・・
 肉じゃがなら色がついても問題ない訳だから」

と、ブツクサ言いながら見ておりました。
 
国営放送の超人気番組ですから、事前に、肉じゃがのスタンダード
な作り方を調べたに違いありません。調べた結果、多くの方が
ダシを使って肉じゃがを作っているのなら、

『材料をダシ汁で煮て、醤油と砂糖で味つけ』

が基本となったのでしょう。

ですから、大げさに言えば、ダシを使わない肉じゃがが、
今の日本のコンセンサスなんですね。

そして、その事実を私は厳粛に受け止めねばならない訳です。

ここで驚きから悲しみに転じるのですね。

「今時きちんとダシを取っている方は少なくなってしまった」
とは当然の事ながら感じてはいましたが、

今回の様な事実を突きつけられると、改めて愕然としてしまいます。
ダシを取る日本人はホントにマイノリティーなんですね。

そして次は不安です。

「この商売このまま続けていって、カミサン一人子供二人を
 本当に養っていけるのだろうか?」

志だけでは飯は食えないのでございます。

とは言うものの、この不景気の時代、この歳になると職を
さがしても、アルバイトに毛が生えた程度の仕事しかなさそうです。

結局は今の商売をやれる限り続けましょうとなるのですが・・・

いくら何でも、あと50年も働けやしないので、これから先、
20〜25年間程度が勝負です。

まあそれくらいなら、何とか食える程度にはかつお節も
売れてくれるのではと、高をくくっていますが・・・。

それにしても、含蓄の多い番組でございました。

本当は、

『材料を水で煮て、肉じゃがの素で味つけ』

が日本のコンセンサスだったりして・・・