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2018年6月29日 Vol.875築地の鰹節屋『伏高』がおくる、よもやま話
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おはようございます。
築地仲卸 伏高、店主の中野でございます。
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あらためまして、おはようございます。
伏高の中野です。
市場が築地から豊洲に移転すると
東京圏の「絶メシ」は絶滅に
一歩近づく
ってな話を5週間前と先々週に
書きました。
で、今朝は、その解説です。
絶メシとは
絶やすには惜しすぎる絶品グルメ
イメージとしては
初老以上の料理人が一人
あるいは奥様と二人で切り盛りしてる
小さくて、ちょっと古ぼけた店
でも、安くて旨い料理を出してくれるから
しっかりと常連さんが支えてくれている
こんな店であります。
と聞くと、
「 そんな店なら2~3軒
知ってるよ 」
って方も多いと思います。
東京圏の絶メシ屋さんのご主人は
毎朝、カゴを提げ、公共の交通機関を
利用して、そうですね朝の7~8時
あたりに築地に到着
旬の、それも割安の食材を求め
場内、場外を約2時間歩き回り
仕入を完了させて店に戻り
仕込みをスタート
こんなイメージで仕事を
してるじゃないでしょうか。
極力、経費をかけずに、自分の足で
安くて旨い食材を手に入れるから
旨いけど懐に優しい飲食店
つまり絶メシが成立する
でも、市場が築地から豊洲に移転すると
豊洲は公共の交通機関が貧弱なので
まず、自家用車がないと行きにくい
この時点で、絶メシ店主の多くが
市場での仕入を断念するかも?
自家用車あるいは
頑張ってモノレールに乗って
豊洲についても、その後が大変
鮮魚仲卸売場を歩き回るだけでも
かなり疲れそう
その上、青果売場に移動しようとすると
魚売場から15分は歩かねばならない。
(何たって、豊洲市場内に買い回り用の
バスが運行されるほどの広さです)
となると、いくら勤勉な
絶メシ店のご主人でも
豊洲に仕入に来るだけで
クタクタになり
店で仕事どころじゃなくなる
って思うわけです。
で、絶メシ店は、自然と廃業に向かう。
こんな図式じゃーないでしょうか。
市場に仕入に行かず
業者に食材を店まで配達してもらう
飲食店が、爆発的に増えると思っています。
となると、どう考えても
飲食店さんの食材仕入れコストは
増大するのです。
となると、懐に優しくて
その上、コレは旨い、って店は
減少の一途
安い店はチェーン店だけになり
もちろん、味は推して知るべし
そんな、お寒い外食事情になると思ってます。
市場移転まで、あと4ヶ月半
行きつけの絶メシ店が
廃業する日も近いかも???
後悔先に立たず
絶メシ店にできる限り
通ってくださいませ。
ついでに、絶滅に瀕している食材
こちらもよろしくお願い申し上げます。
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築地仲卸
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伏高
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三代目店主
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職人が丁寧に仕上げた、まがい物ではない、昔ながらの
「真っ当な食材」を、一人でも多くの方に味わっていただきたい。
そして、子や孫の世代に残してゆきたいと考えています。
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