あらためまして、おはようございます。
伏高の中野です。
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越前塗りの千鳥汁椀です。
お椀の縁が外に反っているのが千鳥型。 その縁に口をつけると、千鳥の形に唇が
自然にフィットするのでしょうね。
その感触が、すごーく心地良いのです。
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一昨年(2015年)のお正月、 テレビ番組でイギリス人女性の 漆職人が
「 世界的に評価が高い日本の
漆器を、
高いからとか、扱いが
難しいなんて
理由で、
なんで日本人が
使わなくなったの!」
と嘆いている姿を見て、 弊店で漆器を取り扱うべし と思い立ちました。
なぜって・・・
面倒くさいからとか、 高いからなんて理由で、 日本人が使わなくなった鰹節と 同じ状況だからです。
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乱筋飯椀(みだれすじめしわん)
千鳥汁椀に比べると、直径が1㎝大き、 高さは1センチ低い
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2015年6月には越前塗の汁椀を、そして2016年10月より、同じく越前塗の飯椀の取り扱いを開始した次第です。
以来、我が家の食卓には漆器の汁椀と飯椀が並んでいるのですが、次はどうしたって、漆器のお箸で食事をしたくなります。
そこで越前塗の問屋さんに数種類、お箸の提案をしていただいたのですが・・・残念ながらしっくりこない。
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下出蒔絵司所(しもでまきえししょ)
伝統工芸士、漆芸家そして博士号を持つ大学教授である
下出祐太郎氏が主宰する工房。蒔絵を中心とした制作や修理修復を活動の柱としています。
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今年(2017年)1月、友人と一杯飲みながら、「コレは、って言う漆の箸がないんだよね」と話したら、「中野さん、京都の下出先生を紹介しますよ。下出先生は、伊勢神宮式年遷宮の蒔絵を作った方です」と教えてくれた。
「あのー、私が売りたいお箸は普段使いのお箸。蒔絵が施してあるような芸術品じゃーないんですけどー・・・」と反射的に答えてしまった。
すると、「下出先生は、ご自分で漆を塗ることまでされてるし、お弟子さんが沢山いらっしゃるから、工房で普段使いの器も作っているはず。
とにかく一度京都に行って相談した方がいいですよ」。ほんと持つべきモノは友であります。
てな訳で、3月、京都市下京区の下出蒔絵司所 (下出先生の工房)を訪ねました。
話はもう少し長くなるので、 よろしければ、こちらをご覧ください。
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