あらためまして、おはようございます。
伏高の中野です。
先週の話の続き
あら煮の旨い食堂の話です。
ある時、その店であら煮を食べていた
若い男の子が、旦那に質問をしてました。
「 骨までこんなに柔らくするには
やっぱり圧力鍋で煮てるんですか? 」
すると旦那さん
「 普通の鍋だよ
煮方と調味料で柔らかくするの 」
と答えていたので、側で聞き耳を立てていた私
「 調味料って何を使うんですか? 」
って、思わず聞いてしまったら・・・
「 味醂は一切使わずに砂糖で煮るんですよ
だから、ウチのあら煮、甘めでしょ 」
と教えてくれた。
どうやら
味醂を煮物に使うと型崩れを防げる
逆に言えば、固くなる
でも、砂糖なら柔らかくなるんですって。
この辺りの使い分けは、調味料の常識らしい。
「 へー、砂糖ですか
じゃー、やっぱり長時間煮るんですか??? 」
と、再び聞くと
「 時間の問題じゃなくて
温度を上げたり下げたりすることで
柔らかくなるんですよ 」
私が怪訝な顔つきをしてたからでしょう
「 そりゃー、長い時間煮れば
柔らかくなるけどねぇー・・・
ちょっと違うんだよね
例えば、豚の角煮
コンビーフみたいに肉の繊維がバラバラに
なってるだけの角煮もあるけど
そーじゃなくて
ふっくら柔らかく煮えてるのもあるでしょ
要は、温度の上げ下げなんですよ 」
と、指を上下させながら説明してくれたのであります。
どうやら、骨まで柔らかい「あら煮」の
秘密は、煮る際の温度調整にあるようです。
こうなると
「 どのくらいのインバーバルで温度調整するの??? 」
と聞きたくなるのですが・・・
さすがに、昼時の、まだまだ忙しい時間帯だったし
プロの技を根掘り葉掘り聞くのも失礼かな
なーんて思ったので、
「 なるほどねー 」
と、言って質問は終了。
家に帰って、カミさんに
砂糖で煮る話や温度調整の話をしたのですが
何も知らないようなので
普通の料理教室や料理書では
習えない技に違いない。
餅屋は餅屋
料理屋は料理屋
鰹節屋は鰹節屋
プロの技を無理に聞き出すよりも
プロの技に敬意を表して
600円払って、せっせと
あら煮定食を食べるべし
なーんて思って
もう少し頻繁に、その食堂に通うことにしました。
と言いつつも
ほとぼりがさめた頃、そして
食堂が、すごーく暇な時に
温度の上げ下げの話、もう一度聞いてみます。
もし教えてもらえたら
報告いたします。
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