あらためまして、おはようございます。
伏高の中野です。
「 今度、NHKが鰹節をテーマにした
海外向けの番組を製作するので
協力していただけないでしょうか? 」
こんな電話がかかってきたのは4月の中頃。
電話の主は、テレビ番組製作会社のスタッフ
3年前に、テレビ朝日のテレビ番組「食彩の王国」で
鰹節がテーマになった時、弊店も協力したのですが
その時の製作会社さんなのです。
鰹節の啓蒙活動になるとこであれば
マスコミからの依頼はできる限り協力する
こんなスタンスですから
二つ返事でOKでございます。
鰹節に興味を持った外国人レポーターが
弊店を訪れ、鰹節の味を知り
更に興味を持ったので、枕崎に行って
製造家を取材する
こんな筋立ての番組らしい。
当然、枕崎の製造家は弊店の取引先である 尾辻さんと久保さんが登場します。
6月3日(火曜日)正午、店頭でのロケ開始
アメリカ人らしき女性レポーターが店頭に現れ
私が店先で鰹節の説明をします。
(普段は店頭にいない私ですが、こういう時は
さも、毎日店頭に立っているような顔をして
対応するのですから、我ながらミーハーであります)
そして、カメラの前で鰹節を削り
次に、レポーターに削り方を指南する こんな感じで進みました。
日本語ペラペラとはいえ外国人レポーター
その上、女性ですから、「おもてなし」というか
それなりの気遣いをするわけですよ。
だから
なるべく分かりやすい日本語で、そして
友達に話すようにしゃべったんですが
後から考えると、それが
ちょっと軽薄に映ってしまったのかもしれません。
ひと段落すると
「 海外の方に向けて、鰹節に関して
伝えたいことをしゃべってください 」
って、ディレクターさんに言われたので
本人的には、かなり真面目な顔つきで
「 鰹節は、世界で一番優秀なインスタント食品です 」
と、
このページに書いてある持論を
カメラに向かって、とうとうと述べ
ついでに、その主張を裏付けるために
コーヒーメーカーでダシを取る様子まで披露。
「 こうして取ったダシにトマトジュースを入れ
塩や醤油で味を付けて、ちょっと煮れば
旨いスープができますよ
だって、トマトのグルタミン酸と
鰹節のイノシン酸が合わさるからです 」
と、海外のご家庭でも使えそうな提案まで
したのであります。
私的には、このインスタント食品の話
西洋人には受けるに違いないと思って
おりまして
この番組を契機に、まかり間違って
西洋にダシ取り文化が流行したら
きっと、日本に逆輸入され
日本でも、ダシ取りが見直されるかも???
なーんて、結構、真面目に
期待しながら、1時間半の収録を終えました。
番組の放送は7月7日の9時半
(その前々日に、放送の件を知ったので
お知らせすることができませんでした)
レポーターが弊店の店の前にやって来るのですが
私が説明している場面はカット。
鰹節を削っている姿が映し出され
「 削りたてが一番旨いんですよ 」
私の声は、これだけ。
そして、舞台は枕崎になってしまった。
最後、舞台は築地に戻り
「 鰹節は優秀なインスタント食品 」
の話で締めくくりかも
と期待したのですが、
残念ながら
枕崎で番組は終了。
どうやら
「 鰹節は優秀なインスタント食品 」の話
ディレクターさんの心には響かなかったようです。
ディレクターさんには
鰹節を食べると日本人は心が和む
的な話の方が、良かったようです。
でも、それじゃ
鰹節はいつまでたっても
ローカルフード
世界に広がりませんよね。
テレビなんて、こんなモンなんでしょうが・・・
ちょっと心残りです。
海外向けの鰹節紹介番組ですが
下手な日本向けの紹介番組より
きちんと鰹節の製造過程が描かれているので
皆さまにも見ていただきたいのですが・・・
再放送はないようです。
こちらの番組案内で、 雰囲気だけでも感じていただければと思っています。
もっとも番組のDVDは、製作会社からもらったので
番組内容にご興味あれば、私までご連絡ください。
DVDのデータをダウンロード出来るよう
方法を考えますので。
てな訳で、鰹節がテーマのテレビ番組
残念ながら放送は終了してしまいましたが
淡口醤油のお試し価格での販売
こちらも、来週の月曜日7月28日に終了します。
米麹が醸し出す、心地良い甘さを
この機会に、お試し下さい。
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