枕崎の製造家、あの井上さんが・・・
突然の悪い話で大変申し訳ございません。実は、弊店で扱っている薩摩型本節の製造をお願いしている枕崎の井上さんが、とうとう引退してしまいました。
井上さんは昭和8年6月生まれですから、今年で77歳になります。1年ほど前から「腰が痛くて、そろそろ仕事をやめようと思ってるんですよ・・・」と仰っていたので、引退は時間の問題とは思っていました。それでも、弊店の仕事だけは細々とやってくれると淡い期待をしていたのですが、たった一人で仕事をしている井上さん、腰痛で生の鰹を切ることができなくなってしまい、ついに引退を決意されたのであります。
現在、井上さんは最後の仕事をしています。弊店向けに仕上げている改良型(普通の形)の本節が本枯になるまで、日々、節の手入れをしています。3月の後半の予定ですが、その本節を弊店に向け出荷して、井上さんの「いで小屋(鰹節工場)」は63年の歴史に幕を閉じます。
ただ今現在(2010年2月19日)、薩摩型本節の在庫は23組。これを売り切ると、現在、井上さんが手入れをしている改良型本節を販売し(多分、4月中旬あたりから)、それが無くなった時点で、井上さんの仕上げた節は完売となります。
さて、後継者の話です。以前、お話しさせていただい事がありますが、 枕崎の若手製造家、久保さんを薩摩型本節製造の後継者として期待をしております。実際、久保さんは鮮度の良い鰹さえ手に入れば、秀逸な改良型の本節を仕上げるほどの腕前になってきました。しかしながら、薩摩型はまだ初心者のレベルです。ここ3年間、鰹節業界を取り巻く環境は極めて厳しく、ギリギリの状況で工場を切り盛りしている久保さんですから、正直な話、薩摩切の修行まで時間を取れません。経済的にも精神的にも余裕がないと、井上さんクラスの本節は絶対に作れません。
井上さん引退の件を久保さんに話したら、即座に「社長、5年待ってください。借金がそこそこ減って、余裕が出て来ますんで、薩摩切の修行を真剣にしますから・・・」と5年の猶予をお願いされてしまいました。
来年の秋口から販売する薩摩型本節ですが、井上さんからの強力な推薦もございまして、枕崎の製造家、尾辻さんにお願いすることにしました。
『現在、美しい薩摩型本節を製造することが来る現役の職人は2人しかいません』とカタログに書いてありますが、その2人とは井上さんと尾辻さんです。昨年の9月、枕崎に行き、尾辻さんにしっかりお願いしてきましたので、ご安心ください。
ただ、井上さんが作る節と尾辻さんの節の味わいは、たとえ同じ鰹から節を仕上げても違います。実際、井上さん独特の薄化粧であっさりした雑味のない味わいの節を同じように作れる職人はいないと思います。井上さんの節がお好みでしたら、もう二度と味わえないので、お早めにご注文いただければ幸いです。 なお、現在販売している薩摩型裸本節は、すでに尾辻さんが仕上げた節になっています。
築地仲卸 伏高 三代目店主 |
| 商 品 名 | 薩摩本節 |
| 品 番 | 11010 |
| 価格(税込) | ¥840/100g(量り売り) |
| 注文単位 | ご注文単位は背節・腹節合わせて「二本一組」より組単位となります。 一組540gから700位ですので、一組あたり¥5,200前後になります。 |
| ご 注 文 | |
| 備 考 | 本商品は計り売り商品なので、買い物かごの中では単価、金額ともに「¥0」と表示されます |
| 商 品 名 | 薩摩本節の削り節 |
| 品 番 | 13011 |
| 価格(税込) | ¥1,050/100gパック |
| ご 注 文 |