毎年9月、鹿児島(山川と枕崎)で、弊店のような鰹節問屋が 60軒近く全国から集まって、鰹節の入札会が催されます。
今年は、その入札会に先立って、5年に1度の品評会が行われました。 鰹節の品評会は業界のオリンピックの様なモノ。
腕に自信のある製造家が、農林水産大臣賞を目指して、品評会向けに鮮度と質が特に良い原魚を選び、より丁寧に節を作ります。 そして、仕上がった節の中から出来の良い節を100キロだけ選別して 出品するのですから、どの節も粒ぞろい。
その粒ぞろいの中から、審査の結果、一等賞の節には農林水産大臣賞 二等賞の節には水産庁長官賞が授与される。 そして、表彰式の翌日、即売会が行われ 出品された節が入札にかけられます。
農林水産大臣賞の節は、業界の雄、日本橋の「にんべん」さんを筆頭に ごくごく一部の大手鰹節屋が威信をかけて、そして業界発展の為にと 、もの凄い高値で札を入れるです。 本節の場合、通常価格の最低でも5倍以上の価格になるので 私なんかは、到底、お呼びでないのであります(ちなみに、今年は7倍以上の値が付きました)。
品評会は業界のお祭りですから 損得を抜きにして、応札するのでしょうが・・・ 正直な話、弊店はそこまで頑張れるほどの体力はありません。 そこで、私は、身の丈に合わせて、弊店で負担ができる範囲の プレミアムしかつかない、二等賞の水産庁長官賞の節を狙い、 毎回、このお祭りに参加してきました。
さて、そんな品評会がこの9月、鹿児島県は山川で催され、産地入札会の冒頭、即売会が開かれました。
水産庁長官賞を受賞した本節は9点。入札会場で下見をしながら、その中から、もっとも旨そうに見える節(形がふっくらしている)に狙いを定め、一点勝負と心に決めた。
実は、この節、かなり大きいのです。
具体的には、弊店で販売している薩摩型本節よりも、ひと回り大きい。
この大きさになると、比較的、札を入れる人が少ないので、落札できる可能性が高い。
その上、この節は、最初に入札にかけられる水産庁長官賞の本節ですから、入札参加者も相場の様子を見るために、安めの札が入ることが多い。
ですから、「もしかすると安く買えるのでは・・・」との思惑もありました。
狙った節の順番が来ました。あたりを見渡して、誰が札を入れているかを見極めます。
やはり大きさを気にしているらしい。いつもは、薩摩型本節程度の大きさの節に高値を入れる方々はパスしている。安値を拾おうと思っている方々が札を入れている感じです。
そこで、思っていた価格から一割強引いた値を札に書き、係の人に手渡しました。
さて、結果発表です。
「開札、東京の伏高さん」と名前を呼ばれました。運良く、当初に思ったより安く落札することができたのであります。
案の定、次の水産庁長官賞の節は15%ほど高くなった。
結果的には水産庁長官賞を受賞した本節9点の中で、3番目に安い価格でございました。
入札で自分の思惑通りに安く買えると嬉しいもの。それも5年に1度の品評会ですから、すこぶる気分爽快。でございますので、安く買えた分、些少ではございますが、お客様に還元させていただきます。 なお、安いと言っても、製造家が損するほど安いわけではないので、ご安心ください。
てな訳でして
第10回全国鰹節類品評会で、見事、水産庁長官賞の本節を紹介させていただきます。
商品番号:11210
価格 :ごめんなさい、売り切れました
次回の品評会は平成25年の予定です
山川の松山さんは、かつて品評会で農林水産大臣賞を受賞したこともある大ベテランの製造家です。写真のように、奥様とお嬢さんの3人だけで節を作っている松山さんの本節は、毎年、山川の入札会では最高値を記録します。ご家族だけで作っているので、数量は出来ませんが、粒ぞろいの節が仕上がるのです。
今回、水産庁長官賞を受賞したこの本節は、昨年10月に奄美大島付近で獲れ、山川港に水揚げされた鮮度・質ともに抜群の近海鰹からが原魚となっています。
削った瞬間、心地良い香りが広がります。質が良い(脂肪分が少ない)鰹ですので、味は極めて上品。蕎麦のダシには上品すぎるかもしれません。 吸い物用にお使いいただきたい節です。
今回、品評会の即売会で仕入れた約120組分の本節の中から、特に「ふっくらしている節」を選別し、70組限定で販売しております。
5年に1度の品評会、鰹節業界のお祭りへのご参加をお待ちしています。